村の範囲[]
Java Edition[]
ワールドを16×16の正四角柱で区切った領域である「チャンク」を更に縦方向にも16ブロックの立方体に区切ったものを「セクション」と呼ぶ。Java Editionでは、村人と結びついているベッド、鐘、職業ブロックのうち少なくともどれか1つを含むセクションが「村の中心部」、そしてそこに隣接する3×3×3セクションが「村の周縁部」として、それぞれ村の範囲内と見なされる。また、村と見なされるセクションから8セクションの範囲内にあるセクションには、村と見なされるセクションとの近接度の値が与えられており、エンティティの移動やスポーンの際に参照される。
こうした村の定義は、MobのAIやスポーンなど、様々な動作に使用している。また、村の範囲の外側に出てしまった村人は村に近づく向きに移動しようとする。他にも、巡回中のアイアンゴーレムは、村のセクションとの近接度に照らして村から5×5×5の範囲内を移動する傾向がある。ネコのスポーンも同範囲においてのみ発生する。
Bedrock Edition[]
Bedrock Editionでは、鐘および最初に所有されたベッドが「村の中心」となる。村の範囲は、この点を中心として各辺までの距離が32ブロックの正方形の範囲内、またはこの点を中心として最も遠い関心地点(ベッド、鐘、職業ブロック)から最も近い辺までの距離が32ブロックの正方形のうち大きい方となる。
家[]
1.14以降においては「家」は村人が所有しているベッドによって定義され、ドアや直射日光の有無は一切以て関係しない。家を持たない村人は、誰にも所有されていないベッドを発見すると緑色のパーティクルを発してそのベッドを自身のものとして認知し、夜間にはそのベッドで眠るようになる。
ベッドが村人に所有されて「家」として認知されると、上述のようにそのベッドを含むセクションは村の範囲内として見なされるようになる。
ベッドの所有権は以下の条件のいずれかを満たすと放棄され、他の村人がそのベッドを所有することができるようになる。なおベッドの所有権を放棄した村人は家を持たない村人となり、別の誰も所有していないベッドを発見したらそれを自分のものとして認知する。
- ベッドが破壊される。
- プレイヤーがそのベッドを使用する(リスポーン地点に設定するだけでも解除される)。
- ベッドの上2ブロック以内に邪魔なブロックが存在する。
- この状態のベッドで村人が眠った場合、村人は窒息死してやはり所有が解除される。
- ベッドを所有している村人が死亡する。
- 道が阻害されるなどして、村人がそのベッドに到達できなくなる[Java Edition限定]。
- この場合には、村人は怒りのパーティクルを発する。
仕事場[]
自然にスポーンした村人は、求職者または無職[Bedrock Edition限定]としてスポーンする。求職者の村人は、他の村人が所有していない職業ブロックを見つけると緑色のパーティクルを発してこれを自身の職業ブロックとして認知するようになる。職業ブロックを所有した村人はそのブロックに対応した職業に就く。
就職した村人は、朝と午後に職業ブロックのところに行って作業をし、交易の商品を補充する。職業ブロックの所有は職業ブロックの破壊か村人の死亡によって解除される。
集会所[]
「集会所」とは、村人が夕方前[Java Edition限定]または昼過ぎ[Bedrock Edition限定]に集まって交流などを行う場所である。集会所は鐘の場所によって決定され、鐘が集会所に設定された時にはその上に緑色のパーティクルが表示される。
また襲撃発生中は、村人は集会所に集まって、他の村人に敵襲を報せるために鐘を鳴らそうとする[Java Edition限定]。Bedrock Editionでは、襲撃中は鐘は自動的に鳴る。
村人はそれぞれ自身の属する集会所を憶えているので、新しく鐘を設置しても既存の村人の集会所が変更されることはない。新しく生まれた村人は新設の鐘を自身の集会所として認知する可能性があるが、既存の村人の集会所を変更するには、既存の鐘を破壊する必要がある。
またプレイヤーが鐘の48ブロック以内にいる時は、行商人はプレイヤーの周囲ではなく鐘の周囲48ブロックの範囲にスポーンする。
評判[]
評判(英:Reputation)とは村人一人一人がそれぞれのプレイヤーに対して記憶している情報であり、交易における価格変化や、アイアンゴーレムの敵対に関わる値である。それぞれの村人からの評判は5つの項目major_negative
、minor_negative
、major_positive
、minor_positive
およびtrading
からなり、これら5項目の総合値がその村人から特定のプレイヤーに対する評判となる。村人からの評判の各項目は、「プレイヤーの行動」と「他の村人からの噂」(英:Gossip)の2つによって増減する。このうち「噂」は村人同士の会話によって伝達され、それぞれの噂には、対象となるプレイヤー、対応する評判の項目、そして増減の量の情報が含まれる。
項目の種類 | 原因 | 発生時の増加値 | 時間減衰量 | 伝達時減少量 | 最大値 | 評判倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|
Major positive 好意的(大) |
村人ゾンビの治療(本人のみ) | 20 | 0 | 100 | 100 | 5 |
Minor positive 好意的(小) |
村人ゾンビの治療(伝達可能) | 25 | 1 | 5 | 200 | 1 |
Minor negative 否定的(小) |
村人への攻撃 | 25 | 20 | 20 | 200 | -1 |
Major negative 否定的(大) |
村人の殺害 | 25 | 10 | 10 | 100 | -5 |
Trade 交易 |
交易 | 2 | 2 | 20 | 25 | 1 |
村人の治療と交易による評判は、初め治療および交易を受けた村人でのみ増加し、噂によって他の村人に伝達される。一方で、村人への攻撃および殺害による評判は攻撃された村人を中心に一辺32ブロック(中心からの距離16ブロック)の立方体の範囲内に居て現場を見ていた村人全員で増加し、そこからさらに噂で伝達される。一回ごとの増加量は上表の「発生時増加量」を参照。評判の増加量は行為が発生したり噂を受け取るたびに加算されるが、上限値以上には加算されない。
プレイヤーの評判の各項目の値は、20分毎に上表の「時間減少度」ずつ、最低0まで減少する。また村人から村人に噂が伝達される際には、伝達元の村人から評判の値が上表の「伝達時減少度」だけ減少して加算される(噂による加算値の最低値は0)。なお、Major Positiveの伝達時減少量はその上限値に等しいため、他の村人に伝達されることはない。
プレイヤーに対する総合的な評判は、各項目の値に倍率を掛けて合計することで算出される。例えば村人ゾンビを治療したが、40分前にその村人を2回殴ったプレイヤーの評判は
( 20×1 - 0×0 )×5 + ( 25×2 - 20 × 40÷20 )×(-1) = 90
と算出される。
村人の交易の価格は、プレイヤーの評判に伴って値下げ・値上げが行われる。特に治療してもらった本人からの評判(major_positive)と村人の殺害(major_negative)は、価格に大きな影響を与える。また商品の種類によって価格の変動しやすさは異なっており、PriceMultiplier(価格乗数)
が0.05のものと0.2のものがある。一覧は取引を参照のこと。値下げ・値上げ後の正確な価格は次式より算出される。
価格 = 原価 - floor((5×major_positive
+minor_positive
+trading
-minor_negative
- 5major_negative
) )×PriceMultiplier(価格乗数)
)
自然にスポーンまたは村人に召喚されたアイアンゴーレムは、周囲にいる村人からのプレイヤーに対する評判が-100以下でプレイヤーに敵対する。検知される村人の範囲は、アイアンゴーレムから縦・横に10ブロック以内、上下に8ブロック以内である。
火打石や溶岩を設置したり、あるいはレッドストーンやディスペンサーを通じて着火されたTNTによって村人を攻撃した場合は、プレイヤーが直接手を下したわけではないので評判が下がることはない。ただし、弓などの遠隔武器、プレイヤーが直に着火したTNTはプレイヤーによる攻撃と判定される。
村人の繁殖と上限[]
村人の繁殖は、他の動物と違ってプレイヤーが何らかのアイテムを与える必要なく、一定の条件の下で自発的に行われる。
村人は、「2人の積極度が12以上」かつ「子供の分のベッドが存在する」時に自発的に求愛状態に入って子供を一人生む。積極度は後述の通り十分に食事を摂ることによって上昇する。また、子供の分のベッドは「誰も所有していない」かつ「上に2ブロックの空間がある」必要がある。これにより、Java Editionではベッドの破壊、あるいは村人をベッドに到達できなくすることで既存の村人とベッドとの結びつきを解除でき、村人を倒したりベッドを逐次新設することなく子供の分のベッドを確保することができる。一方でBedrock Editionでは、さらに村の人口がベッドの数を下回っていることが必要であり、この人口にはベッドと結びついていない村人も形状される、村人を増やす際は十分なだけのベッドを設置しておく必要がある。
村人の繁殖の際は、他の動物と違って経験値を生じない。なお、子供の服装は普通生まれた場所のバイオームに依存するが、低確率で両親のうちどちらかの服装を継承することがある
積極度[]
村人の積極度は、十分な食料を取ることによって上昇する。
村人はインベントリに持っている食料を消費することで自身の積極度を上昇させる。パンは4ポイント、ニンジン、ジャガイモ、ビートルートは1ポイントである。積極度が12溜まると村人は繁殖が可能になり、繁殖すると積極度は0に戻る。プレイヤーが与える以外にも、農民の村人は自身で食料を収穫し他の村人に配ることがある。
なおゲームルール「Mobの破壊行動の許可(mobgriefing)」がオフ(false)になっているとアイテムを拾わないので、村人の繁殖が発生しない。
Bedrock Editionでは、食糧の消費のほかに取引でも積極度が上昇することがある。新しい取引項目で取引を初めて行ったときには必ず、そして2回目以降は1⁄5で積極度が上昇する。ただし、取引による積極度上昇により直ちに繁殖が発生することない[要検証]。
村人ゾンビの治療[]
村人ゾンビは、弱体化のポーションの効果を付与した状態で金のリンゴを食べさせることで治療し、村人に戻すことができる。金のリンゴはリンゴと金インゴットから、弱体化のポーションは発酵したクモの目からの醸造、またはウィッチや村人ゾンビからのドロップ、そして達人の矢師との取引などで入手できる。また、ウィッチが投げる弱体化のポーションを村人ゾンビに当てることでも代用可能である。
村人ゾンビに弱体化の効果を与えて金のリンゴを食べさせると、ジューッという音が鳴ってオレンジ色のパーティクルを発したまま小刻みに震え続け、5分以内に村人へと戻る。この時間の間はまだゾンビとしてふるまうため、日光からダメージを受け他の村人を攻撃するので、日光を遮った状態で隔離する必要がある。
通常のゾンビが5%の確率で村人ゾンビとしてスポーンするほか、ゾンビに攻撃された村人は一定の確率(難易度ノーマルで50%、ハードで100%)で村人ゾンビに変化する。また、廃村の生成時には多くの村人ゾンビがスポーンする。村人ゾンビは村人と違って、トロッコやボートを使わなくても自発的にプレイヤーを追従して移動してくれるので、任意の場所に村を作成したい場合には村人ゾンビを連れてきて治療するのも一つの手段である。
また、治療された村人は治療したプレイヤーに対し(殴ったり否定的な噂を受け取ったりしない限り)永続的に好意的な評判をもち、値下げを行ってくれる。
ネコ[]
Java Editionでは、ネコは村の内部や付近にスポーンする。スポーンの試行時には、プレイヤーの周囲からランダムな位置が選択され、その位置が「村の中心部」のセクションを中心とした一辺5セクションの範囲内にあり、且つその位置を中心として、高さ17ブロック、底面の一辺が97ブロックの正四角柱の範囲内にベッドが4つ以上、ネコが5匹未満のときにスポーンが成功する。
ネコは、飼いならすまではデスポーンする可能性がある。
Bedrock Editionでは、一人以上の村人がいる村においてベッドの数の1⁄4または10匹のうち小さい方を上限としてスポーンする。この際のベッドは、村人と結びつけられている必要はない。村を統合することでネコの数が10匹以上になったとしてもデスポーンすることはないが、10匹以下になるまで次のスポーンは発生しない。村の外にネコを連れだした場合でも村のネコの匹数は減少する。
アイアンゴーレム[]
Java Editionでは、村人は以下の条件を満たした上で、噂話をしたりモンスターによりパニックを起こしたりした時にアイアンゴーレムを召喚することがある。
- 村人が直近20分以内に、ベッドで寝たことがある。
- 村人が直近30秒以内に、アイアンゴーレムを検知していない。
- 村人からX、Y、Z各軸方向に±16ブロックの立方体内のアイアンゴーレムが検知対象となる。
- 村人は10秒に1回、範囲内にアイアンゴーレムがいるか調べる。
- 村人が直近30秒以内に、召喚現場の近くにいたことがない。
- 召喚現場の近くにいるとは、村人が、アイアンゴーレムの召喚に成功した村人からX、Y、Z各軸方向に±10ブロックの立方体内にいたことを指す。
- 村人から10ブロック以内に、上述の条件全てを満たした村人が、自身を含めて規定数存在する。
- 噂話に伴って召喚される時は、5人以上が必要である。
- パニック状態によって召喚される時は、3人以上が必要である。
- アイアンゴーレムがスポーン可能な地点が存在する。
村人がアイアンゴーレムの召喚を試みる場合、村人を中心とした16x13x16の直方体内に最大10回スポーンを試みる(村人のブロック位置 x/z軸に沿って+7/-8ブロック、y軸に沿って±6ブロック)。各試行においては、範囲内のXZ座標がランダムに選択された後、その位置で最も上にある固体ブロックの上の空気または水ブロックが選択される。次に、選択された対象位置の下のブロックの上面が完全な正方形であるかどうかがチェックされる。対象ブロックとその上2ブロックは、完全立方体形状でなく、レッドストーン信号を受けておらず、かつレール以外のブロックでなくてはならない。さらに下1ブロックを除いて水であってもいけない。よって、アイアンゴーレムは空気中以外にも水深1ブロックの水および水流、ハーフブロックやフェンスなどの非立方体ブロックの中にもスポーンできる。 隣接ブロックはどんなものでも良く、結果的に窒息や死に繋がるような固体ブロック内に部分的に入り込む形でスポーンすることも可能である。[1]ただし、アイアンゴーレムのスポーン位置に既存のmobがいてはならない。
Bedrock Editionでは、村の生成時に自然スポーンすることがある。また、少なくともベッド20個・村人10人が存在する村の、ベッド・鐘もしくは他の集会地点によって村の中心と定義される16×12×16の立方体内にスポーンする。75%の村人が前日に職業ブロックにアクセスしており、100%の村人がベッドとリンクしている必要がある。仮にシミュレーションチャンクが4であるとすると、プレイヤーが水平方向に64ブロック以内、垂直方向に44ブロック以内に存在するときにのみスポーンする。
スポーン確率は毎ゲームティック1⁄700で平均すると35秒毎に1体である。スポーンにはスポーン対象ブロックの北西角を水平方向の中心として2x4x2の充填ブロックでない空間が必要である。スポーン対象ブロックとその上2ブロックが固体ではないこと、スポーン対象ブロックの下ブロック上面が平らな固体であることを条件にスポーンする。
ゾンビ襲撃[]
ゾンビ襲撃は深夜または雷雨時に、20台以上の有効なベッドを有する村で10%の確率で発生するイベントである。これが発生すると、村をどれだけ厳重に囲み、どれだけ綿密に明かりを灯していても村の内部にゾンビが出現し、プレイヤーや村人を襲い始める。
ゾンビ襲撃時のゾンビはプレイヤーから24ブロック以内でもスポーンするが、それ以外は全く普通に振る舞う(すなわち、グロウストーンや他の透過ブロック、半ブロックにはスポーンしない、2×1×1以上のスペースが必要、など)。なお、村人をゾンビから守るための戦略として、ドアの真正面の地面ブロックを1つ掘ってしまうことで、建物への侵入を防ぐことができる。これは、ゾンビはドアの上半分しか壊せないので1ブロック低い位置にいるとドアを破壊できないためである。さらに、プレイヤーは穴に2層のカーペットを設置することで、ゾンビがドアに侵入するルートを検出できなくなる。
襲撃[]
略奪隊または前哨基地と交戦し襲撃隊の大将(所謂「旗持ち」のピリジャー)を倒したプレイヤーには、不吉な予感が100分(5日)間付与される。この効果は時間経過の他ミルクないしハチミツを飲むことで打ち消すことができるが、この効果がついたまま村に入ってしまうと襲撃イベントが発生して邪悪な村人達がその村を襲撃しにやってくる。Java Editionでは、複数の大将を倒すとより高いレベルの不吉な予感が付与され、襲撃が強化される代わりにドロップ品がエンチャントされている確率も高くなる。また、襲撃の撃退に成功すれば村人からの評判が高まり値下げをしてもらえる他、村人から贈り物がもらえる。