データパック(英:Data Pack)は、プレイヤーがMinecraftをカスタマイズすることができるシステムである。
データパックを使用することで、コードを変更しなくても進捗、ディメンション、関数、ルートテーブル、プレディケート、アイテム修飾子、レシピ、構造物、タグ、ダメージの種類、ワールド生成設定、バイオーム、防具装飾を上書きしたり、新しく追加できる。
使用方法[]
データパックを特定のワールドで使用するためには、データパックを.minecraft/saves/<ワールド名>/datapacks
に保存する必要がある。この際、データパックはフォルダの状態のままでも、.zip
ファイルでもよい。データパックをフォルダに入れたら、/reload
コマンドを実行するか再ログインすることでそのワールドでデータパックが有効化される。
データパックは、読み込み順に基づいてデータが読み込まれる。/datapack
コマンドを使用することでこの順序の表示や変更を行うことができる。読み込み順はlevel.dat
ファイルに保存される。
またワールド新規作成画面でもそのワールドで使用するデータパックを設定することが可能である。「その他の設定」タブから「データパック」のボタンを押して開く画面において、データパックのフォルダおよびzipファイルをドロップすると、ワールドの生成前にデータパックを読み込むことができ、読み込み順の設定も容易である。
作成方法[]
フォルダの作成[]
データパックは、単一のフォルダの中に所定の形式にしたがって必要なファイルを配置していくことで作成される。データパックを作成するには、まずパックの母体となるフォルダを1つ作成しよう。フォルダ名はそのデータパックであると判別が付くものであれば何でもよい。
pack.mcmeta
[]
作成したフォルダがデータパックとして認識されるためには、pack.mcmeta
というファイルがデータパックの一番上の階層に必要である。
このファイルはJSONファイルであるから、適切なテキストエディタで以下の構造のJSONを記述したうえでファイル名をpack.mcmeta
に変更すればよい。JSONの記法に関しては当該記事を参照のこと。
- 最上位のオブジェクト
- pack: データパックの基本情報を記述する。
- description: パックの説明文。JSONテキストで記述する。
/datapack list
の一覧上のパック名にカーソルをかざした時と、ワールド新規作成画面に表示される。 - pack_format: このパックのバージョン。ゲームのバージョンに合ったバージョンを指定する必要がある。バージョンの対応は#フォーマットを参照。
- supported_formats: (任意)このパックが対応しているバージョンを指定する。複数のバージョンを指定することで、
16
以降の複数のバージョンに対応したデータパックにすることができる。単一の値を指定する場合は 整数で、対応バージョンを列挙する場合は リスト形式で、バージョンの上限と下限を設定する場合は オブジェクト形式で指定する。このフィールドがあっても、バージョン15以前の環境における認識の都合で pack_formatを省略することはできない。- : リスト形式の場合は、リスト内にパックバージョンを示す整数を並べる。
- min_inclusive: オブジェクト形式の場合は、ここに下限値を整数で入力する。
- max_inclusive: オブジェクト形式の場合は、ここに上限値を整数で入力する。
- description: パックの説明文。JSONテキストで記述する。
- filter: データパックからファイルをフィルタリングするためのセクション。 block内の条件に一つでも合致したファイルは読み込まれなくなる。
- block: 条件のリスト
- それぞれのパターン。
- namespace: フィルタリングするファイルが含まれる名前空間(正規表現)。指定しない場合は、すべての名前空間に適用される。
- path: フィルタリングするファイルのパス(正規表現)。指定しない場合は、指定された名前空間内のすべてのファイルをフィルタリングする。
- それぞれのパターン。
- block: 条件のリスト
- features: 有効化する要素フラグ[1]。要素フラグとはゲーム内の特定の要素(ブロックやエンティティ、アイテムなど)を有効化・無効化するための機能である。要素フラグのIDと掌る要素はプログラム上に記述されておりカスタマイズすることはできない[注釈 1]。
- enabled: 要素フラグのIDのリスト。
- overlays
overlays
ディレクトリに格納された上書き用パックに関するデータ。詳細は#パックの上書きも参照。- entries:
- 各上書きパックに関するデータ。
- directory: 上書きパックの名前。
- formats: 上書きパックが対応しているバージョン。 supported_formatsと構造は同じ。
- 各上書きパックに関するデータ。
- entries:
- pack: データパックの基本情報を記述する。
雛形[]
複数バージョン対応、ファイルのフィルタリングや要素フラグ、バージョンに応じた内容の上書きなどの特殊機能を使用しない場合は、pack.mcmeta
の内容は次のようになる。
{
"pack":{
"pack_format": 26,
"description": "ここにデータパックの説明を入力"
}
}
フォーマット[]
値 | バージョン | 主な変更点 | |
---|---|---|---|
開発版 | 正式版 | ||
4 |
17w48a–19w46b | 1.13–1.14.4 | データパック実装時点でバージョンは4 であった。
|
5 |
1.15-pre1–1.16.2-pre3 | 1.15–1.16.1 | — |
6 |
1.16.2-rc1–1.16.5 | 1.16.2–1.16.5 | — |
7 |
20w46a–1.17.1 | 1.17–1.17.1 | コマンド/replaceitem が/item に置き換わった。 ルートテーブルにおける範囲型のナンバープロバイダーで、 typeが必要になった。 ルート状況 score の状況パラメータentity がtarget に改名された。
|
8 |
21w37a–22w07a | 1.18–1.18.1 | ルートテーブルに typeが必要になった。 スコアボードのオブジェクト、スコアホルダー、チームの名前の長さの制限が撤廃された。 ブロックタグ lava_pool_stone_replaceables がlava_pool_stone_cannot_replace に改名された。
|
9 |
1.18.2-pre1–1.18.2 | 1.18.2 | /locate の第一の引数が構造物のカテゴリから構造物のIDまたは構造物タグに変更された。
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10 |
22w11a–1.19.3 | 1.19–1.19.3 | pack.mcmeta に filterが追加され、正規表現でファイルをフィルタリングできるようになった。プレディケート location の featureが structureが改名された。加え22w19aで /locatebiome が/locate に統合され、/locate の構文も変更されているが、これに対してバージョンの更新は行われていない。
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11 |
23w03a–23w05a | — | バイオームタグonly_allows_snow_and_gold_rabbits がspawns_gold_rabbits に改名された。被翻訳のJSONテキストにおける未知の引数が無視されず、エラーを生ずるようになった。 |
12 |
23w06a–1.19.4 | 1.19.4 | ダメージの種類の追加によりプレディケートdamage_source_propaties からis_projectile 、is_explosion 、bypasses_armor 、bypasses_invulnerability 、bypasses_magic 、is_fire 、is_magic 、is_lightning のフィールドが削除され、代わりに tagsフィールドでダメージの種類タグを指定できるようになった。
|
13 |
23w12a–23w14a | — | 看板のNBT構造が変更された。従来は Text<行番>が各行のテキストを、 GlowingTextが発光の有無を、 Colorがテキストの色を規定していたが、以降は front_textおよび back_textそれぞれの内部で、テキストは messages内の文字列、発光は has_glowing_text、色は colorで管理する。 |
14 |
23w16a–23w17a | — | アイテム表示エンティティで item_displayがhead (頭に装備時)またはfixed (額縁に挿入)の際のアイテムの表示向きがY軸周りに180°回転された。
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15 |
23w18a–1.20.1 | 1.20–1.20.1 | 進捗トリガーplaced_block 、item_used_on_block 、allay_drop_item_on_block の持つフィールドが全て location内に統合された。プレディケート alternative がany_of に改名された。
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16 |
23w31a | — | ゲームイベントentity_roar ・entity_shake がentity_action に統合された。スコアボードの表示スロット belowName がbelow_name に改名された。
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17 |
23w32a–23w35a | — | NBT上でのステータス効果の保存形式が数値IDから文字列IDに変更され、かつステータス効果関連の様々なNBTデータのタグ名がキャメルケースからスニークケースへ変更された。詳細な変更はこちら。 |
18 |
1.20.2-pre1–1.20.2 | 1.20.2 | 更なる開発と調整のため、/execute if function と/return run が一時的に削除された。マクロ関数でNBTから数値データを取得した際、NBTのデータ型を示す接尾辞を削除した上で値を代入するようになった。 また浮動小数点数の代入時には指数表記( 6.02E-23 など)を使用せず、15桁以下を切り捨てた十進数で代入されるようになった。
|
19 |
23w40a | — | null や[] がJSONテキストとして無効になった。JSONテキストの color 、clickEvent 、hoverEvent 、hoverEvent[action=show_entity].contents.name 、hoverEvent[action=show_item].contents.tag でのエラーが無視されず弾かれるようになった。
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20 |
23w41a | — | /return で終わる関数を呼び出した際を除き、/function コマンドが常に戻り値を生じなくなった。maxCommandChainLength がコマンドの実行だけでなく関数の呼び出し、/execute コマンドのサブコマンドの実行も制限に計上するようになった。maxCommandChainLength がチャット欄からコマンドを実行した際も機能するようになった。
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21 |
23w42a | — | 着火されたTNTの Fuseが fuseに改名された。 |
22 |
23w43a – 23w43b | — | トライデントの Tridentが itemに改名された。 |
23 |
23w44a | — | 戻り値に関する/execute ・/function ・/return の仕様変更。
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24 |
23w45a | — | BreezeとTrial Spawnerが追加された。正方向の互換性は保たれる。 |
25 |
23w46a | — | スコアボードの表示機能が拡充され、スコアホルダーの名前をオブジェクト毎に設定、表示名の自動更新、値の表示形式設定が可能になった。 |
26 |
1.20.3-pre1–1.20.4 | 1.20.3–1.20.4 | minecraft:grass がminecraft:short_grass に改名された。
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27 |
23w51a–23w51b | — | ステータス効果のNBTからFactorCalculationData が削除された。minecraft:scute がminecraft:turtle_scute に改名された。
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28 |
24w03a–24w03b | — | 範囲ダメージ増加のIDがsweeping からsweeping_edge に改名された。
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29 |
24w04a | — | /transfer が追加された。
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30 |
24w05a–24w05b | — | スロット引数horse.armor が削除され、代わりにarmor.body が追加された。ウマの ArmorItem 、ラマのDecorItem 、オオカミのarmor の3種類のエンティティフォーマットが削除され、代わりにbody_armor_item とbody_armor_drop_chance が追加された。ステータス効果の強度の値が0から127までに制限された。 ステータス効果のNBTタグが amplifier 、duration 、ambient およびshow_particles のデフォルト値を保存しなくなった。
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31 |
24w06a | — | ステータス効果の強度の値が0から255までになった。 強度127以上の採掘速度低下、浮遊、跳躍力上昇で発生していた現象が修正され、代わりに新しい属性が追加された。 ブロック位置を保存するNBTタグの形式が、 X 、Y およびZ の3つのマップから、3つの整数の配列に変更された。
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32 |
24w07a | — | /place jigsaw でジグソーを配置する際の連鎖数上限が、7から20に変更された。
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内容の作成[]
pack.mcmeta
を作成したら、あとはデータパックの内部に上書き・追加したい要素に関するファイルのみを作成することでデータパックとして機能するようになる。データパックで使用するファイルはその大半がJSONファイルであり、その記法はそちらの記事で解説されている。
データパックに必要なファイルは、pack.mcmeta
およびpack.png
(データパックのアイコン)を除きすべて/data/<名前空間>/
以下に保存する。この「名前空間」とはファイルを分類するための機能であり、プロジェクトごとにファイルを別々の名前空間フォルダに分けて保存しておくと名称の衝突を避けるとともに参照が容易になる。なお、ファイルの参照は名前空間をまたいでも正常に行える。また一般のMinecraftの要素はminecraft
名前空間に分類される。名前空間ID#名前空間も参照。
ファイルの配置場所やそのファイルの記法等々については多岐に渡るため、ここではなくデータパックの各要素の記事で紹介している。データパックで使用できる各要素については、#内容から簡単な機能の説明とともにリンクを掲載してある。
- (データパック名)
- pack.mcmeta
- pack.png
- data
- (名前空間)
- advancements
- (進捗).json
- chat_type
- (チャットの種類).json
- damage_type
- (ダメージの種類).json
- dimension
- (ディメンション).json
- dimension_type
- (ディメンションタイプ).json
- functions
- (関数).mcfunction
- item_modifiers
- (アイテム修飾子).json
- loot_tables
- (ルートテーブル).json
- overlays
- (上書き用パックの名称)
- (以下普通のデータパックと同じ構造)
- (上書き用パックの名称)
- predicates
- (プレディケート).json
- recipes
- (レシピ).json
- structures
- (構造物テンプレート).nbt
- tags
- banner_pattern
- (タグ).json
- blocks
- (タグ).json
- cat_variant
- (タグ).json
- damage_type
- (ダメージの種類).json
- entity_types
- (タグ).json
- fluids
- (タグ).json
- functions
- (タグ).json
- game_events
- (タグ).json
- instrument
- (タグ).json
- items
- (タグ).json
- painting_variant
- (タグ).json
- point_of_interest_type
- (タグ).json
- worldgen
- biome
- (タグ).json
- flat_level_generator_preset
- (タグ).json
- structure
- (タグ).json
- world_preset
- (タグ).json
- biome
- banner_pattern
- trim_material
- (防具装飾の素材).json
- trim_pattern
- (防具装飾の模様).json
- worldgen
- biome
- (バイオーム).json
- configured_carver
- (洞窟開削機).json
- configured_feature
- (構成された生成物).json
- density_function
- (密度関数).json
- flat_level_generator_preset
- (スーパーフラットのプリセット).json
- multi_noise_biome_source_parameter_list
- (バイオームのマルチノイズ値のリスト).json
- noise
- (ノイズ).json
- noise_settings
- (ノイズ設定).json
- placed_feature
- (配置された生成物).json
- processor_list
- (構造物処理子).json
- structure
- (構造物生成設定).json
- structure_set
- (構造物セット).json
- template_pool
- (構造物プール).json
- world_preset
- (ワールドプリセット).json
- biome
- advancements
- (名前空間)
なお、.minecraft/versions/<バージョン名>
にある<バージョン名>.jar
ファイルを展開した中にあるdata
フォルダはデータパックの構造を満たしており、バニラで使用されている様々なデータを見ることができる。
不要なファイルやフォルダを消去してデータパックの雛形として、またはデータパックで使用するファイルの手本、あるいは参照先のパス・IDの確認に使用できる。
内容[]
以下では、データパックで追加・上書きできる各種の要素について簡単に解説する。詳しい説明やファイルの配置場所・ファイルの記法などについては、それぞれの記事を参照のこと。
進捗[]
進捗(英:Advancement)はプレイヤーのゲームプレイの進行に応じてその達成を称え、さらなる進行を促すゲームシステムである。
データパックにおいてはその本来の用途はもちろんのこと、達成要件を確認するためにワールド内で発生したさまざまな事象を検出する能力を有し、さらに動作を検出したら関数を実行することができるため、特定の事象に呼応して何らかの反応を発生させるために使用される。
バニラのゲームでも、レシピの開放には進捗が用いられている。
ダメージの種類[]
ダメージの種類(英:Damage Type)は文字通り、各ダメージの持つ属性を定義している。
ダメージの種類単体では、そのダメージで死んだ際に表示される死亡メッセージや難易度による変動具合、被ダメージ時のサウンドなどを設定することができる。これに加えダメージの種類タグを使用すると、耐性や貫通などの仕様も操作することができる。
なおカスタマイズしたダメージの種類は現在/damage
を用いてのみ与えることができる。
関数[]
関数(英:Function)は、複数のコマンドを管理しやすく一纏めにして実行するための機能である。コマンドブロックよりもラグを引き起こしにくく、またテキストファイルであるために極めて簡単に編集することができる。
マクロ機能を使用すると、コマンドの構文中に変数部を組み込み、実行の際に値をワールドから取得しそこへ代入することもできる。
関数は/function
コマンドで実行できるほか、関数タグ#tick
に含まれる関数は毎ティック実行、#load
に含まれる関数はワールド読み込み時に実行させることができる。
アイテム修飾子[]
アイテム修飾子(英:Item Modifier)は、/item
コマンドで呼び出すことでアイテムスタックに対する特殊な操作・編集を行うことができる機能である。
アイテム修飾子の中の一つ一つの操作単位であるアイテム関数はルートテーブルでも使用される。
ルートテーブル[]
ルートテーブル(英:Loot Table)は、チェストなどのブロックを開いた時やエンティティを倒した時など様々な「アイテムが生成される場面」において、生成されるアイテムの候補を設定する機能である。
プレディケートを用いた条件指定やアイテム関数を用いたアイテムのデータの編集、アイテムの生成が発生した際の周囲の状況からのパラメータ取得など、詳細な設定が可能である。
プレディケート[]
プレディケート(英:Predicate)は、ワールド内の要素が条件に適合するかどうかを確認するために呼び出される機能である。
引数predicate
を用いたターゲットセレクターの絞り込み、/execute if predicate
コマンドによる条件確認などで呼び出されるほか、進捗やルートテーブルの内部にも存在する。
レシピ[]
レシピ(英:Recipe)とは、クラフトや製錬、鍛冶台、石切台などにおいて材料のアイテムと加工後のアイテムの対応を定義するシステムである。
鍛冶など特殊なレシピを除けば、レシピを使って加工後のアイテムのNBTを設定することはできない。NBTを設定したい場合はレシピを直接使用せず、/item
コマンドやプレディケート、アイテム修飾子を用いるなどの手法がある。
タグ[]
タグ(英:Tag)はブロック、エンティティの種類、液体、液体、ゲームイベント、アイテム、バイオーム、構造物、スーパーフラットのプリセット、ワールドプリセット、ネコの種類、絵画の種類、旗の模様の種類、楽器、関心地点、ダメージの種類、関数をグループとしてまとめることのできる機能である。
グループとしてまとめた要素はコマンドやデータパック内の他のJSONファイルから呼び出すことができるほか、バニラで使用されているタグにはそのタグごとに特殊な用途・機能が存在している。
防具装飾[]
防具装飾(英:Armor Trim)とは鍛冶型を用いて防具に模様を施すことができるゲーム要素であるが、データパックとリソースパックを使用すると防具装飾に新たな模様・色を追加することが可能である。
さらにレシピを使用すれば、新しく追加した防具装飾を通常のゲームプレイ内で実際に鍛冶で付与することも可能である。
ワールド生成[]
カスタムワールド生成(英:Custom World Generation)では、ワールドに生成される地形や地表のブロック、洞窟、ディメンション、バイオーム、生成物、構造物をカスタマイズすることができる。
内容が多岐に渡るので、各項目に関する大まかな説明はカスタムワールド生成に記載してある。各項目のJSONの記法については、そこからさらに個別の記事を参照のこと。
パックの上書き[]
data/名前空間名
下に存在するoverlays
ディレクトリにはパックの「通常」の要素を上書きできるパックが格納できる。このパックの構造はpack.mcmeta
とpack.png
が存在しないほかは基本的に普通のリソースパックと変わりない。
これらの上書き用パックのメタデータは最上位のパックのpack.mcmeta
の overlaysフィールドにおいて管理されており、それぞれの上書き用パック名とそれに対応するパックバージョンが記録されている。
これらの上書き用パックは、クライアントの要求するフォーマットを満たしていれば上位パックの内容を上書きする形で適用される。上書きパックはファイルを追加・上書きすることはできるが、上位パックに存在するファイルを削除することはできない。上書き用パック同士の間での適用の順番はリストの下側から順にであり、リストのより上側のパックが下側のパックの内容を上書きすることができる。
こうした上書き用パックは、pack.mcmeta
の supported_formatsでリソースパック自体は複数のバージョンに対応していると宣言しつつ、特定のバージョンのみに対応しているとして設定した上書き用パックを用意することで、バージョンに応じた読み込み内容の調整を行うことに利用できる。
歴史[]
Java Edition | |||||
---|---|---|---|---|---|
1.13 | 17w43a | データパックが追加された。 | |||
17w46a | /datapack コマンドが追加された。このコマンドは、読み込まれたデータパックを操作するためのコマンドである。 | ||||
17w48a | データパックから自分のオリジナルのレシピを読み込めるようになった。 | ||||
17w49a | データパックでタグが使えるようになった。 | ||||
17w49b | 関数をタグでタグ付けできるようになった。 | ||||
minecraft:tick でタグ付けされた関数が、毎ティック開始時に実行されるようになった。 | |||||
18w01a | set_name 関数がルートテーブルに追加された。
| ||||
minecraft:load でタグ付けされた関数が、読み込まれた時(もしくは再読み込みされた時)に一度実行されるようになった。 | |||||
クラッシュレポートに、有効になっているデータパックの一覧が表示されるようになった。 | |||||
1.14 | 18w43a | エンティティ種別をタグ付けできるようになった。 | |||
1.15 | 19w38a | 述語を定義できるpredicates フォルダが追加された。 | |||
1.16 | 20w22a | データパックがクラッシュしないように、データパックの読み込みの仕組みが少し変わった。 | |||
データパックがファイルを再読み込みした際に、ゲームには変更が反映されず以前のデータを使用し続けるようになった。 | |||||
データパックのリストへの変更は、読み込みが成功した後にのみ保存されるようになった。 | |||||
既存のデータパックがワールドの読み込みを妨げている場合は、セーフモードでワールド(バニラのデータパックのみを使用)を起動するかどうかを選べるようになった。 | |||||
サーバーの設定に、バニラのデータパックのみを読み込むかどうかを決定する--safeMode が追加された。 | |||||
要求されているタグの欠落、ワールド読み込みの阻害など、データパックの致命的な問題をゲームが検出できるようになった。 | |||||
Pre-release 1 | ワールドが作成される前に、データパックをロードできるようになった。 | ||||
データパックは、dimensionとディメンションタイプを追加および変更できるようになった。 | |||||
1.16.2 | 20w27a | データパックが、ワールド生成前から読み込めるようになった。 | |||
20w28a | カスタムワールドで、カスタムバイオームがカスタムディメンション生成子で使用できるようになった。 | ||||
データパックがworldgen フォルダ内でワールド生成をカスタマイズできるようになった。 | |||||
Release Candidate 1 | フォーマットのバージョンが6 に上がった。 | ||||
1.17 | 20w45a | version.json内の対応するパックのバージョンが、データパックとリソースパックで別々に記述されるようになった。 | |||
20w46a | フォーマットのバージョンが7 に上がった。 | ||||
1.18 | 21w37a | フォーマットのバージョンが8 に上がった。 | |||
1.18.2 | Pre-release 1 | ゲームがデータ駆動型の構造物を生成・保存するようになり、カスタムの構造物を追加できるようになった。 | |||
洞窟の生成がデータパックを用いて編集できるようになった。 | |||||
上記の変更に伴い、フォーマットのバージョンが9 に上がった。 | |||||
1.19 | 22w11a | フォーマットのバージョンが10 に上がった。 | |||
1.19.3 | 22w42a | 下位セクションchat_type が追加された。
| |||
下位セクションdatapacks が追加された。 | |||||
バニラのワールド生成データパックが、ゲームの.jarファイルから見られるようになった。 | |||||
1.19.4 | 23w03a | フォーマットのバージョンが11 に上がった。 | |||
23w06a | ダメージの種類が追加された。 | ||||
フォーマットのバージョンが12 に上がった。 | |||||
1.20 | 23w12a | 看板のフォーマットの変更により、フォーマットのバージョンが13 に上がった。 | |||
23w16a | フォーマットのバージョンが14 に上がった。 | ||||
23w18a | フォーマットのバージョンが15 に上がった。 | ||||
1.20.2 | 23w31a | バージョンが16 になった。
| |||
pack.mcmeta ファイルにsupported_formats が追加され、バージョン16 以降の複数のバージョンに対応したパックが作成できるようになった。 | |||||
読み込み環境の対応バージョンに応じてパックの内容を上書きできるoverlays ディレクトリが追加され、pack.mcmeta にも対応するフィールドが追加された。 | |||||
23w31a | バージョンが17 になった。 | ||||
Pre-release 1 | バージョンが18 になった。 | ||||
1.20.3 | 23w40a | バージョンが19 になった。 | |||
23w41a | バージョンが20 になった。 | ||||
23w42a | バージョンが21 になった。 | ||||
23w43a | バージョンが22 になった。 | ||||
23w44a | バージョンが23 になった。 | ||||
23w45a | バージョンが24 になった。 | ||||
23w46a | バージョンが25 になった。 | ||||
Pre-Release 1 | バージョンが26 になった。 | ||||
開発中のJava Edition | |||||
1.20.5 | 23w51a | バージョンが27 になった。 | |||
24w03a | バージョンが28 になった。 | ||||
24w04a | バージョンが29 になった。 | ||||
24w05a | バージョンが30 になった。 | ||||
24w06a | バージョンが31 になった。 |
問題点[]
「データパック」に関する問題点は、バグトラッカーにて管理されている。問題点の報告はそちらで行ってほしい。
関連項目[]
- 進捗/JSONフォーマット
- ダメージの種類
- 関数 (Java Edition)
- アイテム修飾子
- ルートテーブル
- プレディケート
- レシピ (システム)
- タグ
- カスタム防具装飾
- カスタムワールド生成
- リソースパック - 追加した要素の名称の追加、必要なテクスチャの供給、モデルの定義など、データパックと組み合わせて使用することでさらなる可能性をもたらす。
注釈[]
デモ版 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
開発 |
| ||||||
技術的情報 |
| ||||||
マルチプレイ | |||||||
ゲームのカスタマイズ |
要素 |
| ||
---|---|---|---|
データパック |
| ||
チュートリアル |
- ↑ "Minecraft Snapshot 22w42a" – Minecraft.net