コマンド/dataのソースを表示

{{exclusive|java}}
<onlyinclude>
{{Infobox command
|name=data
|oplevel=2
}}
[[ブロックエンティティ]]・[[エンティティ]]・[[#NBTストレージ|NBTストレージ]]の[[NBTフォーマット|NBTデータ]]の取得・統合・編集・削除を行うことができる。

== 構文 ==
<code>/data</code>コマンドには<code>[[#get|get]]</code>、<code>[[#merge|merge]]</code>、<code>[[#modify|modify]]</code>、<code>[[#remove|remove]]</code>の4種類の構文がある。

<code>data</code>コマンドではNBT操作の対象を次のように指定する。
* ブロックエンティティ：{{cd|block <対象の座標>}}
* エンティティ：{{cd|entity <対象>}}
** {{cd|<対象>}}にはプレイヤー名、[[ターゲットセレクター]]、[[UUID]]を指定できる。
* NBTストレージ：{{cd|storage <対象>}}
** {{Cd|<対象>}}にはNBTストレージの[[名前空間ID]]が指定できる。

=== get ===
; 構文
: <code>/data get (block <対象の座標>|entity <対象>|storage <対象>)　[<NBTパス>]　[<倍率>]</code>

{{cd|/data get}}構文では、対象のNBTを取得することができる。{{cd|<NBTパス>}}を指定すると、特定のNBTタグのみを取得することもできる。{{cd|<倍率>}}を指定した場合は取得する数値が定数倍される。

=== merge ===
; 構文
: <code>/data merge (block <対象の座標>|entity <対象>|storage <対象>)　[<NBT>]</code>

{{cd|/data merge}}構文では、対象のNBTに{{cd|<NBT>}}で指定したNBTデータを「統合」することができる。「統合」の仕様の詳細は次の通り。
* {{cd|<NBT>}}で指定されたタグのうち、対象のNBTに同名のタグが存在しないものはそのまま追加する。
* {{cd|<NBT>}}で指定されたタグのうち、対象のNBTに既に同名のタグが存在する場合は値だけを上書きする。
** 値の型が{{nbt|compound|Compound}}の場合は例外的に、Compound内に対しても同様に「統合」の操作を行う。{{nbt|list|List}}に関しては他の値の型と同様にリストの要素がすべて新しいものに置き換えられ、元の値は削除される。
* {{cd|<NBT>}}で指定されていないタグはそのまま維持される。
{{collapse|title=「統合」操作例|content=

; 統合前
<syntaxhighlight>
{
	int_nbt: 1024,
	bool_nbt: true,
	list_nbt: ["string1", "string2"],
	compound_nbt: {
		float_1: 3.14,
		float_2: 2.72
	}
}
</syntaxhighlight>

; コマンド
<code>data merge ... {int_nbt: 512, list_nbt:["string3"], compound: {float_1: 6.02214076E+23, float_3: 1.602176634E-19}, byte_nbt: 16b}</code>

; 統合後
<syntaxhighlight>
{
	int_nbt: 512,
	bool_nbt: true,
	list_nbt: ["string3"],
	compound_nbt: {
		float_1: 6.02214076E+23,
		float_2: 2.72,
		float_3: 1.602176634E-19
	},
	byte_nbt: 16b
}
</syntaxhighlight>
}}

=== modify ===
; 大まかな構文
: {{Cd|/data modify <対象のパス> <操作> <取得方法>}}
{{Cd|/data modify}}構文では、{{cd|<対象のパス>}}の位置にあるNBTデータを以下の5種類の{{Cd|<操作>}}のうちいずれかを用いて編集できる。
* {{cd|prepend}} - 指定の{{nbt|list|List}}の先頭に取得したNBTデータを追加する。
* {{cd|insert <番号>}} - 指定の{{nbt|list|List}}の{{cd|<番号>-1}}番目の場所に取得したNBTデータを挿入する。
* {{cd|append}} - 指定の{{nbt|list|List}}の最後に取得したNBTデータを追加する。
* {{cd|merge}} - 指定の{{nbt|compound|Compound}}に対し取得したNBTデータを「統合」する。
* {{cd|set}} - 指定のNBTタグの値を取得した値に変更する。

操作に使用するNBTデータの{{Cd|<取得方法>}}には以下の3種類がある。
* {{Cd|from (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元のパス>]}}
** ブロックエンティティ、エンティティ、NBTストレージからNBTを取得して操作に使用する。{{cd|[<取得元のパス>]}}を指定すると、特定のパスのNBTデータだけを使用できる。
* {{cd|string (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元のパス>] [<最初の文字数>] [<最後の文字数>]}}
** ブロックエンティティ、エンティティ、NBTストレージの持つ特定の{{nbt|string}}文字列タグまたは数値タグから{{Cd|[<最初の文字数>]～[<最後の文字数>]}}文字目の範囲を切り取って操作に使用する。
* {{cd|value <値>}}
** 使用するNBTデータを直接入力する。

{{collapse|title='''全構文一覧'''|content=
:<code>... '''modify''' (block <targetPos>{{!}}entity <target>{{!}}storage <target>) <targetPath> ...</code>
::<code>... '''append''' from (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元のパス>]</code>
::<code>... '''append''' string (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元>] [<最初の文字数>] [<最後の文字数>]</code>
::<code>... '''append''' value <値></code>

:: <code>... '''insert <index>''' from (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元のパス>]</code>
:: <code>... '''insert <index>''' string (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元>] [<最初の文字数>] [<最後の文字数>]</code>
:: <code>... '''insert <index>''' value <値></code>

:: <code>... '''merge''' from (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元のパス>]</code>
:: <code>... '''merge''' string (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元>] [<最初の文字数>] [<最後の文字数>]</code>
:: <code>... '''merge''' value <値></code>

:: <code>... '''prepend''' from (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元のパス>]</code>
:: <code>... '''prepend''' string (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元>] [<最初の文字数>] [<最後の文字数>]</code>
:: <code>... '''prepend''' value <値></code>

:: <code>... '''set''' from (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元のパス>]</code>
:: <code>... '''set''' string (block <取得元の座標>{{!}}entity <取得元>{{!}}storage <取得元>) [<取得元>] [<最初の文字数>] [<最後の文字数>]</code>
:: <code>... '''set''' value <値></code>
}}

=== remove ===
; 構文
: <code>/data remove block (<取得元の座標>|entity <取得元>|storage <取得元>) [<取得元のパス>]) <NBTパス></code>

{{cd|/data remove}}構文では、対象のNBTデータのうち{{Cd|<取得元のパス>}}指定したパスにあるタグを削除できる。

== 引数 ==

: {{argument|対象の座標|block_pos}}
:: NBTデータ操作の対象とする[[ブロックエンティティ]]の座標を指定する。
:: {{arg desc|je=block_pos}}

: {{argument|対象|entity}}（{{cd|entity <対象>}}構文の場合）
:: NBTデータ操作の対象とするエンティティを指定する。
:: {{arg desc|je=entity|amount=single|type=entities}}

: {{argument|対象|resource_location}}（{{cd|storage <対象>}}構文の場合）
:: NBTデータ操作の対象とするNBTストレージを指定する。
:: {{arg desc|je=resource_location}}

: {{argument|NBTパス|nbt_path}}
:: 操作の対象とするNBTのパスを指定する。
:: {{arg desc|je=nbt_path}}

: {{argument|倍率|double}}
:: コマンドの戻り値の倍率を指定する。
:: {{arg desc|je=double}}

: {{argument|NBT|nbt_compound_tag}}
:: 統合に使用する{{nbt|compound|Compound}}タグを指定する。
:: {{arg desc|je=nbt_compound_tag}}

: {{argument|対象のパス|nbt_path}}
:: 編集するNBTのパスを指定する。
:: {{arg desc|je=nbt_path}}

: {{argument|番号|integer}}
:: リストにNBTデータを挿入する際の位置を指定する。{{cd|<番号>-1}}番目の位置に挿入される。
:: {{arg desc|je=integer}}

: {{argument|取得元の座標|block_pos}}
:: NBTの参照元とする[[ブロックエンティティ]]の座標を指定する。
:: {{arg desc|je=block_pos}}

: {{argument|取得元|entity}}（{{cd|entity <取得元>}}構文の場合）
:: NBTの参照元とするエンティティを指定する。
:: {{arg desc|je=entity|amount=single|type=entities}}

: {{argument|取得元|resource_location}}（{{cd|entity <取得元>}}構文の場合）
:: NBTの参照元とするNBTストレージを指定する。
:: {{arg desc|je=resource_location}}

: {{argument|取得元のパス|nbt_path}}
:: <code>modify</code>のNBT参照元を指定する。
:: {{arg desc|je=nbt_path}}

: {{argument|最初の文字数|integer}}
:: 文字列として切り取る範囲の開始地点を指定する。非負数の場合は先頭から{{cd|最初の文字数 + 1}}文字目から、負数の場合は後ろから{{cd|-最初の文字数}}文字目から切り取りを開始する。
:: {{arg desc|je=integer}}

: {{argument|最後の文字数|integer}}
:: 文字列として切り取る範囲の終了地点を指定する。非負数の場合は先頭から{{cd|最初の文字数}}文字目まで、負数の場合は後ろから{{cd| -最初の文字数 + 1}}文字目まで切り取りを行う。
:: {{arg desc|je=integer}}

: {{argument|value|nbt_tag}}
:: NBTの編集に使用する値を指定する。編集対象のNBTと同じデータ型でなければならない。
:: {{arg desc|je=nbt_tag}}

== 結果 ==
{{Result table|onlyje=1}}
{{Result table|引数が正しく指定されていない|unparseable}}
{{Result table|<code><対象の座標></code>が読み込み範囲外・ワールド外|fail}}
{{Result table|<code><対象の座標></code>にあるブロックがブロックエンティティでない}}
{{Result table|{{cd|entity ...}}モードで、<code><対象></code>に対応するエンティティが一人もいないか、逆に複数検出された}}
{{Result table|cmd=/data get ...|タグが複数取得された}}
{{Result table|cmd=/data get ... <path>|<code><NBTパス></code>にタグが存在しない場合}}
{{Result table|cmd=/data get ... <path> <scale>|取得したタグが数値タグでない}}
{{Result table|cmd=/data merge ...<br>/data remove ...<br>/data modify ...|変更点がない}}
{{Result table|プレイヤーのデータを編集しようとした}}
{{Result table|cmd=/data remove ...<br>/data modify ... set ...|<code><NBTパス></code>が最上位の{{nbt|compound|Compound}}タグである}}
{{Result table|cmd=/data modify ... (from{{!}}string) block ...|<code><取得元の座標></code>がワールド外または読み込み範囲外である}}
{{Result table|<code><取得元の座標></code>のブロックがブロックエンティティでない}}
{{Result table|cmd=/data modify ... (from{{!}}string) entity ...|<code><取得元></code>に対応するエンティティが一人もいないか、逆に複数検出された}}
{{Result table|cmd=/data modify ... (from{{!}}string) ... <取得元>|<code><取得元のパス></code>にタグが存在しない場合}}
{{Result table|cmd=/data modify ... append ...<br>/data modify ... insert <番号> ...<br>/data modify ... prepend ...|対象のタグが{{nbt|list|List}}でない場合}}
{{Result table|参照元のデータ型がリストに追加できる型でない場合}}
{{Result table|cmd=/data modify ... string ... <取得元のパス> <start> <end>|{{code|<取得元のパス>}}にあるタグが文字列でないか、文字列への変換が不能な場合}}
{{Result table|{{cd|<最初の文字数>}}や{{cd|<最後の文字数>}}が0～2<sup>31</sup>-1の範囲外の場合}}
{{Result table|{{cd|<最初の文字数>}}が{{cd|<最後の文字数>}}より大きい場合}}
{{Result table|{{cd|<end>}}が文字列長より大きい場合}}
{{Result table|cmd=/data modify ... insert <番号> ...|<code><番号></code>が無効な場合}}
{{Result table|cmd=/data modify ... merge ...|指定のパスに{{nbt|compound|Compound}}タグがない場合}}
{{Result table|参照元のデータが{{nbt|compound|Compound}}タグでない場合}}
{{Result table|cmd=|succeed|NBTデータを取得、併合、編集、削除する。}}
{{Result table}}

== 出力 ==
{{Output table}}
{{Output table|edition=je|失敗時|0|0|0}}
{{Output table|cmd=/data get ...|成功時|1|1|1}}
{{Output table|cmd=/data get ... <NBTパス>|数値タグが取得された場合|1|1|取得した数値の小数部分を切り捨てた値}}
{{Output table|{{nbt|list|List}}タグが取得された場合|1|1|リストの要素数}}
{{Output table|{{nbt|string|String}}タグが取得された場合|1|1|文字列の文字数}}
{{Output table|{{nbt|compound|Compound}}タグが取得された場合|1|1|そのCompoundタグの一階層下の要素数}}
{{Output table|cmd=/data get ... <NBTパス> <倍率>|成功時|1|1|取得した値を<code><倍率></code>倍し、小数部分を切り捨てた値}}
{{Output table|cmd=/data merge ...|成功時|1|1|1}}
{{Output table|cmd=/data remove ...|成功時|1|1|1}}
{{Output table|cmd=/data modify ... append ...<br>/data modify ... insert <index> ...<br>/data modify ... prepend ...|成功時|1|1|リストに新しく追加された要素数}}
{{Output table|cmd=/data modify ... set ...|成功時|1|1|編集に成功したタグの数}}
{{Output table|cmd=/data modify ... merge ...|成功時|1|1|編集に成功したCompoundタグの数}}
{{Output table}}

== 使用例 ==
* 実行者の[[隠し満腹度]]を取得する：
*: <code>/data get entity @s foodSaturationLevel</code>
* 10ブロック以内に落ちているアイテムのうち最も近いものをプレイヤーが拾えないようにする:
*: <code>/data modify entity @e[type=item,distance=..10,limit=1,sort=nearest] PickupDelay set value -1</code>
* 落ちているアイテムのうちランダムで選んだ1つのY座標を取得する：
*: <code>/data get entity @e[type=item,limit=1,sort=random] Pos[1]</code>
* 最も近くにいるプレイヤーのホットバーの一番左のアイテムのIDを取得する：
*: <code>/data get entity @p Inventory[{Slot:0b}].id</code>
* 座標(0, 64, 0)から最も近いイルカの[[属性#汎用属性一覧|防御力]]を20に設定する：
*: <code>/data modify entity @e[x=0,y=64,z=0,type=dolphin,limit=1] Attributes[{Name:"generic.armor"}].Base set value 20</code>
* 座標(1, 64, 1)にあるチェストの最初のスロットをダイヤモンドブロックに変更する（元々そのスロットにあったアイテムのNBTデータも引き継ぐ）：
*: <code>/data modify block 1 64 1 Items[0].id set value "minecraft:diamond_block"</code>
* 最も近いゾンビが、死亡時に左手のアイテムを80%の確率で、右手のアイテムの0%の確率でドロップように設定する：
*: <code>/data merge entity @e[type=zombie,limit=1,sort=nearest] {HandDropChances: [0f, 0.8f]}</code>
* 最も近いゾンビが、死亡時に左手のアイテムを80%の確率でドロップするように設定する。右手のアイテムの確率は変更しない：
*: <code>/data modify entity @e[type=zombie,limit=1,sort=nearest] HandDropChances[1] set value 0.8f</code>

== NBTストレージ ==
{{see also|コマンドストレージフォーマット}}
NBTストレージは、[[コマンド]]で読み込むためのNBTを保存しておくために使用できるシステムである。これを使用することで、NBT保存用の代理の[[ブロックエンティティ]]や[[エンティティ]]を立てることなくNBTを保存・読み込みできる。

NBTストレージは[[ワールド]]ごとに管理されており、一つのワールドに対して目的別に複数のストレージを立てることが可能である。それぞれのNBTストレージは[[名前空間ID|名前空間付ID]]で区別されるため、目的にあったID、名前空間に設定し分けることができる。

NBTストレージには{{cd|/data merge}}、{{cd|/data remove}}、{{cd|/execute store}}で書き込むことができる。この際まだ存在しないIDを指定して実行すると、そのNBTストレージが作成される。

そしてNBTストレージに書き込んだNBTデータは{{cd|/data get}}、{{cd|/data modify}}、[[マクロ関数]]実行時の{{cd|/function}}コマンド、[[JSONテキスト]]の[[JSONテキスト#NBTの値|{{nbt|string|nbt}}]]から読み込み、使用することができる。

ワールド1つにつき、NBTストレージは2304個まで保存できる。

== 歴史 ==
{{History|java}}
{{History||1.13|snap=17w45b|{{cmd|data|link=none}}が追加された。}}
{{History|||snap=17w47a|コマンド {{cmd|blockdata}} と {{cmd|entitydata}} が削除され {{cmd|data|link=none}} に併合された。}}
{{History|||snap=18w03a|パスを指定した{{cmd|data|get|link=none}}で、数字でない値も取得できるようになった。}}
{{History||1.14|snap=18w43a|{{cmd|data|modify|link=none}}が追加された。}}
{{History||1.15|snap=19w38a|NBTストレージが対象・参照元に使用できるようになった。}}
{{History||1.19.4|snap=23w03a|{{cd|string}}が参照方式として追加された。}}
{{History||1.20|snap=Pre-release 1|{{cd|string}}構文において、負の値を指定した場合に末尾から数えた場所の値を指定したものとして見做されるようになった。}}
{{History|foot}}

== 脚注 ==
</onlyinclude>
{{Commands}}

[[de:Befehl/data]]
[[en:Commands/data]]
[[es:Comandos/data]]
[[ru:Команды консоли/data]]
[[uk:Команди консолі/data]]
[[zh:命令/data]]