ワールドプリセットとは、新規ワールド作成画面において「ワールドタイプ」から選択でき、新規ワールドに生成されるディメンションとそのディメンションの地形の様子を決定する要素である。本記事では、このカスタムに必要な情報を解説する。
用途[]
ワールド新規作成画面にて「ワールド設定」タブを開くと、初めは「ワールドタイプ:デフォルト」と表示されている。この状態ではワールドプリセットを使用せず、データパック内のdimension
フォルダに格納されているカスタムディメンションとバニラの3つのディメンションを持つワールドを生成する。これらディメンションファイルを用いて既存のディメンションを編集したり、新しいディメンションを追加することはできるが、オーバーワールドに限り削除することができない。
「ワールドタイプ」のボタンをクリックしてワールドタイプを変更すると、dimension
フォルダではなくworldgen
内のworld_preset
フォルダから選択に対応するワールドプリセットファイルを参照してワールドを生成するようになる。ワールドタイプの選択を「デフォルト」に戻した場合でもdimension
を再び参照することはなく、代わりに先のワールドプリセットのフォルダからminecraft:normal
のワールドプリセットを使用する(データを編集しない限りは生成されるワールドに関して両者に特段の差はない)。
JSONフォーマット[]
カスタムワールドプリセットは、データパック内のdata/<名前空間>/worldgen/world_preset/<プリセット名>.json
内にJSON形式で保存されている。
- : 上位のオブジェクト
- dimensions: 生成されるディメンションの一覧
- <ディメンション名>: 各ディメンション
- ディメンション
- <ディメンション名>: 各ディメンション
- dimensions: 生成されるディメンションの一覧
バイオームの配置用ノイズパラメータリスト[]
上述のディメンションの設定内で、地形生成器のタイプがnoise
であり、バイオームの生成方式がmulti_noise
である場合には、バイオームとそのノイズ値の許容範囲の設定に biomesの代わりに presetを用いることで、プログラム上に記述された既定の設定を参照することができる。これはMinecraft開発において実験的データパックを介して新しいバイオームを追加する際に、ワールドプリセットの内容を変更せずに済むようにするために使用されており、新しいバイオームを追加したりバイオームの配置を調整したいデータパック・Mod作成者にとっては特に使用する意味を持たない。ただしバイオームの種類や配置はそのままにワールドプリセット内の他の要素を変更したい場合は、こちらを使用する方が biomesを記述するよりも手間が省けることがある。
この規定の設定は、データパック内のdata/<名前空間名>/worldgen/multi_noise_biome_source_parameter_list/<ファイル名>.json
にJSONファイルとして保存されている。
JSON構造は以下の通りである。
- 最上位のタグ。
- preset: 規定のパラメータリスト。
overworld
かnether
のどちらかを指定する。
- preset: 規定のパラメータリスト。
タグ[]
カスタムしたワールドプリセットが「ワールドタイプ」ボタンの候補に表示されるためには、以下のタグを付与する必要がある。
minecraft:normal
:「ワールドタイプ」ボタンの候補に普通に表示されるワールドプリセット。minecraft:extended
:「ワールドタイプ」ボタンの候補にaltを押した状態でのみ表示されるワールドプリセット
また、ワールドタイプ名を(翻訳キーではなく)通常のテキストとして表示するには、リソースパックの(使用したい言語の)言語ファイルにgenerator.<名前空間>.<プリセット名>
のキーで表示名を定義する必要がある。
ゲーム内で設定可能なワールドプリセット[]
バニラのワールドプリセットの中でもスーパーフラット(minecraft:flat
)とシングルバイオーム(minecraft:single_biome_surface
)は、ゲーム内に詳細を自由に設定できる画面が用意されている。
スーパーフラット[]
「ワールドタイプ:スーパーフラット」が選択されると、「カスタマイズ」ボタンから「スーパーフラットのカスタマイズ」画面が開く。この画面では現在の地層の設定を見ることができるほか、「プリセット」からスーパーフラットワールドの生成の様子を設定できる。
スーパーフラットのプリセット[]
「プリセット」ボタンから「プリセットを選択」画面を開くと、上のボックスからコードを用いてスーパーフラット生成器の設定を編集するか、既存のスーパーフラットのプリセットから選択できる。
既存のスーパーフラットプリセットは、data/<名前空間>/worldgen/flat_level_generator_preset/<プリセット名>.json
に以下のJSONフォーマットで保存されている。
- :上位のオブジェクト
- display:プリセットのアイコン(アイテムの名前空間IDで指定)
- settings:スーパーフラットの生成設定
- スーパーフラットの生成設定
カスタムしたスーパーフラットのプリセットが「プリセットを選択」画面に表示されるためには、minecraft:visible
のタグを付与する必要がある。また、ワールドタイプ名を(翻訳キーではなく)通常のテキストとして表示するには、リソースパックの(使用したい言語の)言語ファイルにflat_world_preset.<名前空間>.<プリセット名>
のキーで表示名を定義する必要がある。
シングルバイオーム[]
「カスタマイズ」ボタンから「ビュッフェワールドのカスタマイズ」画面を開くことで、どのバイオームを使用するか設定できる。
歴史[]
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1.19 | 22w11a | 「ワールド新規作成」画面で使用できるワールドプリセットがデータパックで編集できるようになった。 | |||
新しいレジストリworldgen/world_preset とworldgen/flat_level_generator_preset が、従来のアンプリファイドなどと同様にデータ駆動型プリセットとして追加された。 |
要素 |
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データパック |
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チュートリアル |