この項で述べるアイテム(英:Item)とは、「落ちている」ブロックやアイテム (ブロックの形態をとらない資源) であり、プレイヤーやタイルエンティティのインベントリ中にではなくワールド中に現れるものである。この種のアイテムはエンティティの1種である。
最初に言及されたのはNotchによる初期のMinecraft (Classic 0.24) の動画内においてであり、”resource"(資源) と呼ばれていた[2]。
外観[]
アイテム・エンティティには2つの取りうる見た目があり、おおよそ、プレイヤーのインベントリー画面内で3D (立体的) か2D (平面) かのどちらの形状で表示されているかにより決定される。3Dアイテム (ブロックなど) はその立体的な形状のまま大きさを1⁄4にした形になり、ゆっくり回転して上下にふわふわ動いている。2Dアイテム (非ブロックなど) は1⁄2の大きさのスプライトが、プレイヤーに対して正対して、やはりゆっくり回転して上下にふわふわ動いている (こちらはグラフィック設定「描画優先」の時のみ)。アイテムは鉛直方向は固定で回っているので、真上・真下から見ると見えなくなる。
アイテム・エンティティが1つあることは、1個以上がまとまってあることを示し、画像の数と拾い上げたときの個数は必ずしも一致しない (インベントリー画面からプレイヤーがスタックを放り出したり、あるアイテムのすぐ近くに同種のものが現れた場合に起こる)。1個のアイテムがあるときは1つ、2~16は2つ、17~32は3つ、33以上は4つ表示される。
グラフィック設定「描画優先」でアイテム・エンティティが立体表示されるのは、バージョン1.5以降になる。
振る舞い[]
アイテム・エンティティは様々な要因で発生する。よくあるものをいくつか挙げる。
- Mobの死亡
- プレイヤーが掘ったり、爆発による破壊 (70%の割合で失われる)、水により流されるなどしたブロック
- 設置場所が不正となったブロック
- 落下するブロック (砂、砂利、ドラゴンの卵) が既に他のブロックにより占められている場所に着地した場合
- プレイヤーの持ち物内のアイテムを、「捨てる」キー (標準設定ではQ) を押したり、掴んで画面外に移動させたり、アイテムを保存する機能のないインベントリー画面 (作業台やエンチャントテーブルなど) 内に置いて画面を閉じた場合
- アイテムを格納したコンテナーブロック (エンダーチェストとシュルカーボックスを除く) を破壊した場合
アイテムは攻撃 (プレイヤーにしろMobにしろ) することはできない。もしそのような行動をしてもその背後のものに対して攻撃することになる。しかし環境あるいはブロックに対する効果によりダメージを受け消滅することがある。例えば爆発や炎、溶岩、サボテンへの接触など。アイテムには実際体力はないので、ほんのちょっとのダメージでも破壊される。唯一の例外は溶岩による炎のダメージであり、そのような場合アイテムは一瞬燃えてから消滅するだろう。 また、ごく一部のアイテムは特定の効果に耐性があるものも存在する。例としてネザースターは爆発で消滅せず、古代の残骸やネザライト製のアイテムはロードストーンを除いて溶岩で消滅しない。
アイテムは他のエンティティと衝突して何か反応したりはしない。ブロックにより停止し移動するのみである。ただしトロッコやボートが、アイテム・エンティティを含むエンティティとであると急停止する。
もしアイテムが不透過ブロック内にある場合、水平方向のすべてが不透過ブロックにより囲まれていればブロックの上に飛び出る。さもなくば囲まれていない方向の内の1つから飛び出る。下方向が空いている場合、床に穴を開けて落ちるアイテムを、その場に素早く別のブロックを設置することで回収することが可能だ。アイテムはガラスやハーフブロックなどの透過ブロックからは押し出されることはない。
持ち物が一杯ではないプレイヤーのそばに、アイテム・エンティティが来ると、それは間のブロックがなんであっても、プレイヤーめがけて飛んでくる。そしてプレイヤーが届く範囲に来ると持ち物に追加され、「ポン」という音が鳴る。アイテムがホットバーに現れた場合、ちょっと歪んだアニメーションが表示される。経験値オーブとは異なり、一度に多数のアイテムを即座に拾うことが可能だ。アイテムが落ちるとき「拾い上げ」可能な範囲にプレイヤーがいると (プレイヤーが落とした場合によく起こる)、プレイヤーがちょっとでも動かない限り飛んだりはしない。
アイテム・エンティティがあるチャンクが読み込まれた状態で6000ゲーム・ティック(実時間で5分) が経過すると、アイテム・エンティティは消滅する。ただし他の同種のアイテム・エンティティが隣に落ちてスタック化した場合はこの限りではない。アイテム・エンティティのスタック化は時間経過のカウンターを6000ティックにリセットする。
サウンド[]
Java Edition:
アイテム・エンティティのサウンドは「環境音」サウンドイベントに分類される。
サウンド | 字幕 | 分類 | 説明 | 名前空間ID | 字幕キー | 音量 | ピッチ | 減衰 距離 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アイテムが拾われる | プレイヤー | アイテムを拾ったとき | entity.item.pickup | subtitles.entity.item.pickup | 0.2 | 1.6-3.4 [sound 1] | 16 | |
アイテムが燃える | 環境音 | 溶岩によってアイテムが破壊されたとき。ただし、炎による破壊では鳴らない[3]。 | entity.generic.burn | subtitles.entity.generic.burn | 0.4 | 2.0-2.4 | 16 |
サウンド | 分類 | 説明 | 名前空間ID | 音量 | ピッチ |
---|---|---|---|---|---|
プレイヤー | アイテムを拾ったとき | random.pop | 0.25 | 0.6-2.2 | |
プレイヤー | アイテムを落としたとき | random.pop | 0.3 | 0.55-0.75 | |
ブロック | アイテムが溶岩で破壊されたとき。ただし炎による破壊では鳴らない。 | random.fizz | 0.5 | 1.8-2.4 |
技術的情報[]
ID[]
名称 | 名前空間ID | 翻訳キー |
---|---|---|
アイテム | item | entity.minecraft.item |
名称 | 名前空間ID | 数値ID | 翻訳キー |
---|---|---|---|
アイテム | item | 64 | entity.item.name |
エンティティデータ[]
- Entity data
- すべてのエンティティに共通するタグ
- Age: ドロップしてからの経過時間をtick単位で設定する。時間経過で自動的に加算され、6000 に到達するとデスポーンする。-32768にすると、デスポーンしなくなる。
- Health: アイテムエンティティの体力。炎や溶岩、金床[Java Edition限定]、爆発などのダメージによって減り、0 に到達するとデスポーンする。
- PickupDelay: アイテムをドロップしてから拾えるようになるまでの時間をtick単位で設定する。1 tick毎に減算される。32767に設定すると減算されなくなり、拾えなくなる。
- Owner: アイテムエンティティを拾うことができるプレイヤーの UUID の設定する。デスポーンする10秒前までここに指定したプレイヤー以外拾えなくなる。
/give
や/summon
コマンドによって特定のプレイヤーにアイテムを与えたあと、別のプレイヤーの手に渡るのを防ぐために使わる。- L: アイテムを拾えるドロップしたプレイヤーの UUID の下の桁。UUID の生成に使用される。
- M: アイテムを拾えるプレイヤーの UUID の上の桁。UUID の生成に使用される。
- Thrower: プレイヤーがドロップした場合に限り、そのプレイヤーの UUID を設定する。
- L: ドロップしたプレイヤーの UUID の下の桁。UUID の生成に使用される。
- M: ドロップしたプレイヤーの UUID の上の桁。UUID の生成に使用される。
- Item: インベントリに入るときのアイテム。Slotタグは無視される。
- すべてのアイテムに共通するタグ
- Bedrock Edition level format/Entity formatを参照
歴史[]
Java Edition Classic | |||||
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0.24 | エンティティとしてのアイテムが導入された。当初は破壊されたブロックの形態のみをとっていて、一瞬白く光っていた (当時のカーソルによる選択に似ていた)[2]。 | ||||
? | このころ、アイテム・エンティティが一瞬光っていた仕様が変更され光らなくなった。またアイテム・エンティティがあることによりブロックの設置を阻害しなくなり、ブロック設置により押し出されるようになった[情報提供依頼]。 | ||||
Java Edition Indev | |||||
0.31 | バージョン0.31のテスト段階では、アイテム・エンティティは現在のように回転して浮かんだりはせず、ブロックの上に静止するのみだった[情報提供依頼]。 | ||||
ブロックではないアイテム・エンティティが追加された (スプライトのように表示される)。プレイヤーの方に回転して顔を向けていた。 | |||||
Java Edition Beta | |||||
1.8 | エンティティ化したサボテンが1/4の大きさではなく1/2になっていたバグが修正された。 | ||||
Java Edition | |||||
1.3 | 同じ場所に移動されたアイテム・エンティティが、スタックに統合されるようになった。以前は各々独立したエンティティとなっていた。 | ||||
1.4.3 | 不透明の固体ブロックだけでなく、透明な固体ブロックも、アイテム・エンティティを押し出すようになった[4]。固体ブロック中のアイテム・エンティティが逃げる際、固体ブロック中に入ることが出来る (これはアイテム・エンティティの垂直方向への移送に用いられる)。新たなバグ:階段ブロックの下段からアイテム・エンティティが押し出されるようになり、結果として「跳ね続ける」ようになった。 | ||||
1.5 | アイテム・エンティティはグラフィック設定「描画優先」では回転する立体的なアニメーションをとるようになった (非ブロックアイテムはスプライト的な平面描画がされなくなった。 |
トリビア[]
- アイテム・エンティティからおよそ16ブロック離れると、表示上消滅する。
- 薄いブロック越しに落ちているアイテム・エンティティを回収することが可能だ。そのようなブロックとして、フェンス、ネザーレンガフェンス、鉄格子、ドア、板ガラスなどがある。
- 動いているトロッコを、その前にアイテム・エンティティを落とすことで止めることが可能だ。
参考[]
- ドロップ — Mobを殺した際に落ちるアイテム
- チャンクフォーマット — アイテムの属性に関する詳細